良いこと尽くし【自転車でのポタリング】

体を絞りたい 

良いこと尽くし【自転車でのポタリング】

クロエは小中学校、高校の体育の授業が控えめに言って好きではなかった。やらされている感が堪らなくイヤだった。特に団体戦のスポーツが苦手だった。個人競技でも跳び箱や逆上がりなどの身体能力を試されるものが苦痛でした。

そんな著者クロエが大人になって唯一、心から楽しめる運動に出合いました。

それが自転車(ママチャリ)でのポタリングでした。

 

きっかけは交通事故の後に後遺症障害ができて、もう一般的なママチャリには乗れない腰になってしまったので、乗っても腰に負担のかからない国産ママチャリを町田の自転車製作所にオーダすることにしました。

すると、運良く完成品が、たまたま自転車屋(今野製作所 青山店 2022年現在は閉店)にあったので、購入を決めました。

乗ってみて驚かされたのは、このママチャリのポテンシャルでした。

どこまでも乗ることができるママチャリ

のべ40キロ(世田谷の自宅から日本橋高島屋を往復)走っても腰に負担がかからず、時速25キロと、スピードは出ていないのに乗ると風になれる。

このママチャリ(正式名:スタッガード)を作ったのは、都心から少し離れた町田市にある今野製作所 https://www.instagram.com/ の今野真一社長らの制作チームでした。父の代から続く2代目の自転車職人、兼、社長です。街の自転車屋さんのようにメーカーから仕入れたものの組み立てるのではなく、クロモリ(鉄の合金)の溶接からやるハンドメイドの自転車製作所です。普段はプロの競輪選手が乗る自転車をオーダーで作ったり、趣味の人向けのロードバイクを作っているようです。

こちらのママチャリ(正式名:スタッガード)はメンテナンスを入れながら大切に乗ると20年は持つというのですから、量販店で売っている大手メーカーの電動ママチャリとコストパフォーマンスは変わりません。

電動ママチャリのバッテリーの寿命は約6年と言われていますので、諭吉12枚の電動ママチャリの1年分の消耗代は諭吉2枚。バッテリーだけ換えるとしてもバッテリー部品交換が6年ごとに諭吉6枚づつのコストが発生します。7年目からの1年分の消耗代は諭吉1枚づつ発生します。固定費と考えて良いでしょう。そう考えると、電動ママチャリと、電動バッテリーなしのオーダーママチャリの2台は、ほぼ対等のコストパフォーマンスだと分かります。

つまり、長い目で見るとオーダーママチャリは「高価な自転車」とは言えないのです。(この計算で行くと、諭吉200枚のエルメスの自転車は完全に高価な自転車になりますネ。20年持つという保証がない。エルメスは元馬具屋で現超高級バッグ屋であって自転屋ではないので、自転車はOEMで外注しています。)

閉話休題。トランプ模様のハートやスペードと細部に遊び心が散りばめられているまるで匠の作る、超一級品の建築作品のような自転車ですが、もっと本質的なことがあります。

今野製作所のメカニック担当の廣田圭吾氏が、

「自転車の肝はそれに乗っている人間だと思う。」

とNHKの自転車の実験番組で話していたのが印象に残ります。

 

良い自転車に乗るということは、

きちんとした髪と良い服で外見を整えたときと同じ効果があるのです。

つまり、対面した相手から「素敵なイデタチの目の前のこの人の内面は、どんな人なんだろうか?」と興味を持ってもらえます。

相手から興味を持ってもらえて、一目置かれます。

「量産品の自転車に乗る人も、また量産型女子(つまり代わりになる人間は、いくらでも居る)」とみなされてしまうのは、悲しくないですか?

 

今野製作所 2代目の現社長、今野真一氏が言うには、

「自転車作りで一番大切なことは、乗る人にサイズが合っていること」

職人の言葉は深いです。

この自転車に出逢う前に、自転車評論家としては一流でも自転車プロデューサーとしてはまったくプロとは言えない相手にオーダー自転車を頼んで、散々、待たされた挙句、サイズの合っていない自転車を納品され、しろうとが盲信してサイズが合っていないのに合っていると自転車評論家に騙されて乗って、その結果、左膝を痛めて体を壊したという失敗がありました。

なので、自転車職人の「乗る人にサイズが合っていることが一番」という言っていることの深さがよく分かります。

自転車って本来は職人が作っているものだったのが、知らないうちに量産品が当たり前になってしまいました。

 

量産品ママチャリの良いところは、①比較的買い易い価格帯 ②ママという中年女性が乗ることを前提に作られているためメンテナンスする必要のないところです。

量産ママチャリは乗り心地の良さよりも壊れないことを優先させて設計され、7キロ圏内を走るように設計されています。

一方、ハンドメイド自転車の良いところは、なんと言っても①乗り心地の良さ。この1点が突出しています。自転車職人らは、「いかに性能の良い自転車を作るれるか?」その1点に心血を注いでいます。次に、②何十キロ走っても腰に負担がかからないところです。椎間板損傷と恥坐骨骨折を経験し、後遺症障害がある中年の身には、乗っているときに腰に振動が来ないことが何よりの魅力です。

くり返しますが、このハンドメイド自転車に乗ると、スピードは出ていないのに風になれる。

 

風になれる。

風になれる。

風になれるんです!

 

乗っていて振動を少しも感じないのは、高級自動車に乗せてもらった時と同じです。

数年前に強羅のハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパ 開業10周年記念イベントの際に、レクサス LS500h エグゼクティブの隣席に乗せて頂いた時の体験を思い出しました。あの急なくねくねした道をなめらかに走行して行ったのを体感した時の驚きと言ったら!「いままで自分の知っていたこれが車と思っていた車の乗り心地は、一体なんだったのか?」と思ったほどです。

 

こういった乗り心地の良さって、実際に体験してみないと伝わらないかもしれません。

乗ってみなければ分からない。

 

クロエは、中年になってから、とうとう自分にとってぴったりの運動に巡り合えて、とても幸せ。

楽しめて、心地よく、その結果、適度に有酸素運動ができるのは、イイこと尽くしです。

目的があってどこかに行くよりも、目的なしに漕ぐ方と乗っていると、途中でヒラメキが突然、降りて来ます。フィールドから人知を超えた情報を降ろして来れることは物作りをする人間にとって、とてもありがたい恩恵です。

それが目的なしに漕ぐ自転車でのポタリングの良いところだと思います。

 

運動不足が解消できるとか、自然と体重が減ってゆくと言ったヘルスケア的な側面は、このハンドメイドママチャリに関しては、オマケです。(有酸素運動が目的ならジム内でペダルを漕いでいるのと変わらず。)

このハンドメイドママチャリに乗るようになって、見ず知らずの自転車好きの中高年の男性から声をかけられるようになりました。銀座三越の前では身なりのよい老紳士から、皇居外堀の昇り坂ではサイクルスポーツ(ロードバイク自転車専門雑誌)の編集長から声をかけられました。

その一方で、このハンドメイドママチャリは、庶民的なスーパーの駐輪所に停めても違和感なく、一般ママチャリの列に溶け込めるところも気に入っています。これみよがしではない。高品質でありながらも、さりげない外見が著者クロエは気に入っています。

 

分かる人にだけ分かれば、それで良い。

自転車は車のようなステイタスシンボルにはならない方が、粋ですネ。

 

体育の時間がイヤだった、この文章を読んでいる一部の読者が、その人にとってぴったりの運動に出合えて、しあわせな体験ができますように。

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